労働新聞 5月25日 第2730号
ニュース
派遣元・中途解除理由の検証を――厚労省が通達
厚生労働省労働基準局は、「派遣労働者に係る労働条件及び安全衛生の確保」について都道府県労働局へ通達した。派遣元・派遣先の責任区分に応じた法令遵守が依然として不十分なため、3月末に改正した「指針」に基づき、監督指導や個別・集団指導のポイントを明らかにしている。派遣先の責任による中途解除で派遣労働者が休業した場合、休業手当等に相当する額以上の損害賠償を求めるよう派遣元に勧奨した。
就業規則の点検事業を開始――大商
大阪商工会議所(野村明雄会頭)は、就業規則が労働関係法令に対応できているかどうかをチェックする新事業「大商・労務監査サービス」を開始した。労働時間、休憩・休日などに関する全300項目を総点検し、問題箇所を明らかにするとともに改善方法を示す。就業規則の適正化を後押しすることにより、近年増加傾向にある労使間トラブルの発生を防ぐのが狙い。就業規則だけでは把握できない運用面については、賃金台帳やタイムカードなどで確認する。
パートを5段階格付け――富山労働局
5段階に格付けして時給を決定――富山労働局(櫻井眞一局長)は、「パートタイム雇用管理事例集」をまとめた。多くの企業がパートの早期退職増加を契機に、格付け・評価制度、正社員登用制度などを導入している。若年パートの定着率の低さが問題だった企業では、「クレーム対応」などを要素とする5段階評価に基づきパートを格付けし、モラールアップにつなげていた。
労組
勤務間インターバル制を導入――情報労連9単組
情報労連(加藤友康中央執行委員長)に加盟する9単組が今春闘において、「勤務間インターバル制度」の導入を経営側と妥結したことが分かった。残業実施後、次の勤務開始までに10時間のインターバル制度を設けるのが2単組、同8時間が7単組で、ワーク・ライフ・バランスの観点から妥結に至った。EU(欧州委員会)が連続11時間の休息期間規制を設けているのを参考に要求したもので、1日における労働時間の絶対的な上限が定まるため健康確保面の効果は大きい(杉山豊治政策局長)としている。
賃金
職種別に5つの給与表設ける――水上印刷㈱
水上印刷(株)(東京都新宿区、水上光啓代表取締役)は、管理・営業系、制作系、生産系など5つの区分ごとに等級体系、給与体系を整備し、職種別の人事管理を行っている。昇給・賞与決定に用いる目標管理制度では、数値目標と業務目標を立てることで、個人の成果を多面的に評定。月1回、課ごとにグループ面談を実施して個々人の進捗状況を確認するとともに、課としての達成度も共有していく。今年4月には、熟練者に手当を加算するマスター認定制度、短時間正社員区分を定めたスリークォーター社員制度を導入し、制度の充実を図っている。
追跡レポ
長時間残業者の健康管理をシステム化――日立システムアンドサービス
(株)日立システムアンドサービス(東京都港区、林雅博社長、従業員4,976人)では、長時間残業者への健康管理システムを開発し、対象者のフォローに成果を上げている。本格運用を開始した昨年は、問診と産業医による面接で共に受診率100%を達成した。SE(システムエンジニア)の長時間残業が常態化しているといわれる業界で、社員の心身への影響が心配されるなか、早めのケアにつなげるツールとして注目される。同社の取組みを追った。
人事学望見
降格処分と就業規則の規定
米国発の金融不安による不況の波はいっこうに収まらない。日本でもコスト削減のため、非正規労働者の雇止めや中途契約解除から正社員の人員整理にまで発展してきている。管理職についても、賃金カットは言うに及ばず、責任を問う降格処分も増えてきた。懲戒処分としての降格は、就業規則の根拠規定とそれへの相当性が必要であり、これを欠いている場合には、権利濫用法理の適用を受ける可能性が高い。しかしながら、長期雇用システムにおいては、適材適所の人材配置を行って、収益活動にまい進させるのは当然のことであり、成績不振の管理職については、就業規則の裏付けがなくとも、使用者の裁量権(人事権)によって、降格することができるというのが通説である。
実務相談
派遣社員の資格喪失時期は?
雇用保険の適用範囲が拡大され、派遣社員も「6カ月以上雇用見込み」なら加入手続きが必要になりました。解説のパンフレット等をみると、資格喪失時の手続きも変わったようですが、派遣先事業主としてどのような点に注意すべきでしょうか。


