労働新聞 4月13日 第2724号
ニュース
09春闘 平均妥結額は4500円――中堅中小・本紙調査
今春闘で平均方式によって妥結した中堅中小企業82社の平均妥結額は4525円となり、前年とほぼ同水準で推移していることが本紙の集計(3月27日現在)で分かった。前年の4560円から208円減でとどまっている。金属大手が賃金構造維持で踏み堪えた影響が大きいほか、落ち込む外需型企業に巻き込まれるのを嫌った中堅中小労組の交渉が奏功した(6面に回答・妥結一覧)。
分野ごとに即戦力育成――中企庁
中小企業庁は、平成21~23年度、中小企業における人材確保・育成を後押しする「人材対策事業」を展開する。20年度第2次補正予算125億円により実施するもので、採用意欲の高い中小に若年者を導く「橋わたし事業」と、分野ごとの即戦力人材を養成する「実践型研修」の2類型、全20事業に及ぶ。国内企業や海外現地法人で年間200人に対するインターンシップを行うほか、実践型研修では、中小製造業の若手従業員などを対象に、機械加工などものづくりに関する現場実習を実施する。
デザイン・企画業務 届出せず〝裁量労働〟適用――渋谷労基署がアパレル産業に自主点検
渋谷・労働基準監督署(田中和三署長)は、アパレル会社のデザイン・企画業務を対象とした自主点検結果をまとめた。表面上は9割が裁量労働制を採用していないが、労使協定などを経ずに事実上裁量労働を適用しているケースが少なくないとみている。採用ありと回答した事業場もすべて労使協定が未届だった。残業代を圧縮する目的で〝悪用〟している疑いが強い。実際に7割で割増賃金の一部または全額不払いとなっている。
労組
09年春季賃上げ回答・妥結速報(2)
中堅・中小の取組み状況――本紙調査・企業別結果一覧。
賃金
京阪神・東京の格差・大卒35歳で6万円――モデル賃金の地域別比較
関西経営者協会の「平成20年度標準勤続者賃金の地域別比較」によると、大卒35歳のモデル賃金は京阪神地域32万8,800円に対して東京39万1,500円となり、その差は約6.3万円だった。ともに前年比増加しているものの、上昇率は1%未満にとどまり、前年と変わらず東京の水準が京阪神を約19%上回る結果となっている。愛知の大卒35歳は32万8,500円で、京阪神と同水準だった。
追跡レポ
役員候補を早期育成へ――JT
日本たばこ産業㈱(JT=東京都港区、木村宏社長、従業員・連結4万7,459人、単体8,999人)は、公募をもとに、総合職と研究職の入社4~6年目の社員を選抜教育するジュニア層の幹部候補早期育成策を進めている。研修後、新たなフィールドで、上位の職責を与え、5年間鍛える。ミドル層、トップ層との3段階で実施されるビジネスリーダー育成プログラムの一環で、年齢構成の不均衡からくる主要ポストの後継者不足の早期解決につなげる。
人事学望見
出産・育児等による不利益取扱い
世界的な金融不安のあおりを受けて、雇用崩壊が進行している。この中には、法律で禁止されているものを無視するケースもあり、とくに出産・育児休業請求に臨んだ女性など弱者を狙い打ちにする悪質なものが急増している。厚生労働省では都道府県労働局長にたいして、厳正な対応を求めるよう通達し、応じない事業主に対しては「企業名公表」など法律に沿った処分を行う、としている。女性の育児と職業生活を両立させようという目的でワーク・ライフ・バランスの掛け声が高まっている中、実態は企業の社会的責任を無視した不利益取扱いが横行しているわけだ。行政は、こうした独りよがりの企業論理をコンプライアンスの面からも正常な軌道に乗せようとしており、企業はぜひそれに応えて欲しいところである。
実務相談
妊産婦の勤務免除で賃金保障か
当社は、1年単位変形労働時間制を採用しています。出産した女性が育児休業を取らない代わり、「1日8時間を超える日は、早帰りしたい」といっています。所定労働時間が短くなった分、他の日に働かせたり、賃金を補償したりする必要がありますか。


