労働新聞 4月12日 第2772号
ニュース
注文打ち切りは事前予告を――個人請負へガイドライン
厚生労働省は、個人請負型就業者に関する研究会報告書案を明らかにした。個人請負型就業者は、企業との間で交渉力の差が想定されるため、何らかの保護措置が必要との見方から、求人情報の掲載基準に関するガイドライン、企業側が守るべき事項を明らかにするほか、職種別の労働者性判断基準、「駆け込み寺」の紹介・周知などが必要とした。企業は、個人請負型就業者に労働法の適用の有無の説明を行う一方、注文を打ち切る場合には事前予告すべきとしている。
育児期の短時間勤務制度で留意点示す――21世紀職業財団が報告書
育児期の短時間勤務者にもやりがいある業務目標の設定を――(財)21世紀職業財団(松原亘子会長)は、短時間勤務制度の設計・運用上の課題に関する研究報告書をまとめた。短時間勤務を考慮した業務量の調整が必要である一方、簡単すぎる業務を与えてしまうと就労継続やキャリアアップへの意欲を削ぐ危険性が高いと注意を促している。育児休業からの復職時に面談を行い、キャリア意識を考慮した目標を設定すべきと提言した。
パソコン修理 専門業務と偽って派遣――大阪労働局が改善命令
大阪労働局(石井淳子局長)は、派遣期間に制限のあるパソコン修理を制限のない専門的業務と偽って派遣した一般労働者派遣事業主の(株)アロービジネスメイツ(大阪府大阪市、深川仁代表取締役社長)に対し、労働者派遣法に基づく事業改善を命令した。同社は、機械の操作方法に関する紹介などを行う政令12号業務(デモンストレーション)の範囲をパソコン修理にまで拡大解釈し、派遣先から抵触日の通知を受けないまま期間制限を超えて働かせていた。是正報告を受けた後の再調査で3事業所から違反が発覚している。
調査
2010年一時金回答・妥結速報
産別・企業別「一時金妥結結果」一覧
賃金
大卒総合職45歳モデル54.7万円――日本経団連・定期賃金調査
日本経団連の「2009年6月度定期賃金調査」によると、大卒・総合職の標準者賃金は22歳21.0万円、35歳39.2万円、45歳54.7万円、55歳65.0万円などとなった。前年に比べて軒並み増加しており、とくに50歳で4.0%増、55歳で3.3%増と大きく伸びている。実在者の所定労働時間内賃金を集計している役職者賃金は、部長(兼取締役)105.0万円、部長71.5万円、部次長62.8万円、課長54.5万円、係長41.2万円だった。
追跡レポ
規制と支援の両輪で展開――大正製薬・禁煙推進運動
大正製薬(株)(東京都豊島区、上原明社長、従業員・連結5,327人)では、社員の健康管理と、健康に関わる製薬企業としての企業倫理に基づき、禁煙推進運動に力を入れている。早期に全社禁煙態勢に移行し、吸いにくい環境作りを進めつつ、イントラネットによる禁煙情報の提供、啓発ポスターの掲示、関連書籍の貸し出しなど啓発活動を同時展開。新人研修でも取り上げる。健保組合と協働した禁煙希望者を支援するキャンペーンの効果もあり、全社の喫煙率は10年間で52%から22%にまで削減している。
人事学望見
パートと専用就業規則の関係
労働基準法第89条には「常時使用する労働者が10人以上の場合には、就業規則を制定しなければならない」としており、ふつうの企業ではこの規定が守られている。ただし、この就業規則が正社員用だけで、パートタイマーなど非正規社員を適用除外としているケースが案外多い。この場合、法89条違反となるがさらにやっかいなのは労働契約法第12条の規定である。すなわち「就業規則の規定を下回る労働契約は無効。下回る部分については、就業規則の定めるところによる」がそれだ。パートにも正社員の就業規則を適用することになると、ボーナスや退職金の支給もそれに従わなければならなってしまう。もっとも、パートの就業規則がない場合、直ちに正社員就業規則を適用するという立場は、通説や行政解釈ではとっていないのだが、早急にパート専用の就業規則を作成すべき。
実務相談
育休中は年休発生しないか
育児をサポートするため、3歳まで「育児休業に関する制度」を導入することにしました。当社では、4月1日を年休付与の基準日と定めています。長期の休業取得者は、4月から翌3月まで年度を通して1日も出勤日がないケースが生じます。この場合、翌年の4月1日に年休を付与する義務はないのでしょうか。


