労働新聞 4月28日 第2678号
ニュース
待機中、労働時間と認めず――東京地裁
東京地裁は、突然のガス漏れ工事に対処するために待機している「所定労働時間」を、使用者の指揮命令下に置かれていたと評価するには足りず、労働時間とは認められないとする判決を言い渡した。外形的に指揮命令下にあったか否かというだけではなく、労働者がその時間帯にどのような業務に就いていたかを具体的に評価した結果、「高度に労働から解放されていたとみるのが相当」とした。大阪地裁の互光建物管理事件判決以後、実際の仕事の態様を重視して待機時間の性格を判断する判決の流れが形成されつつある。
塾講師に能力認定試験――全国学習塾協会
(社)全国学習塾協会(伊藤政倫会長)は、塾講師の指導能力を審査・認定する「集団指導1級・2級」試験制度を創設した。塾業界では、大学生アルバイトなどの非正社員講師が多く、教育訓練も十分に行われていない実態にあるため、試験制度を通じて業界全体の能力水準底上げをめざす。講師としての基本的マナーをe‐ラーニングで習得させたのち、実技試験(授業)を実施する。聞き取りやすい発声や塾生に興味を抱かせる配慮などを審査項目とした。初級となる2級試験は今年夏ごろに行う予定。
東京労働局 派遣・請負2千社超を指導――20年度方針
東京労働局(村木太郎局長)は平成20年度、労働者派遣事業に対する指導監督を強化する。派遣元・派遣先および請負関係事業者の本社など合わせて2000社超に指導監督を実施するほか、日本経済団体連合会と東京経営者協会を通じて大手企業などに日雇派遣指針のリーフレットを配布する方針である。労働基準、職業安定、需給調整など各部局の連携をより緊密にし、派遣労働者からの苦情相談対応にも力を入れる
労組
春季賃上げ回答・妥結速報(終)
本紙集計・08年中堅・中小の妥結結果一覧
賃金
大卒35歳モデル・京阪神・東京の格差6.3万円
関西経営者協会の「平成19年度標準勤続者賃金の地域別比較」によると、大卒35歳のモデル賃金は、京阪神32万6,100円に対して東京38万9,000円となり、約1.2倍の水準に達した。金額にして約6.3万円の差が生じている。愛知は前年比0.8%増の32万7,300円となり、京阪神を0.4%上回った。京阪神がすべての年齢で前年比ダウンしたため、東京との差が拡大する一方、非製造業や中堅中小規模では愛知の水準を下回るポイントもみられる。
追跡レポ
女性MRにメンター制導入――日本イーライリリー
米系製薬会社の日本イーライリリー㈱(本社・兵庫県神戸市、ニュートンF・クレンショー社長、社員1800人)では、昨年8月より、女性のMR(医療情報担当者)を対象に2段階の早期離職防止策を導入した。先輩女性MRが一緒に営業テリトリーを回る「フィールドライド制度」で、新人の仕事への不安を解消する一方、キャリア形成に悩む入社3年目社員へロールモデルとなる先輩社員に相談できる「セールス・メンター制度」を実施し成果を上げている。
人事学望見
日雇労働者の派遣元・先が講ずべき指針
ネガティブリストになっている建設業務や港湾荷役業務に大手派遣会社が日雇労働者を派遣したことの容疑で摘発された。その実態が明らかになるにつれて、世間ではネットカフェに寄宿するワーキングプアを救済する動きも出ているし、野党では日雇派遣労働を禁止する労働者派遣法改正案を上程する動きもある。危険有害業務に就業させながら、入職時の安全衛生教育を手抜きするなど、業者側の金儲け主義は目に余るのは確かだが、労働者のセーフティーネットとして機能しているのは否定できない。そこで厚生労働省では適正な労働条件の確保をめざして、指針を告示したのだが、「毎日就業場所を巡回せよ」など現実を無視したきれいごとが並んでいる。画餅指針とはこのこと、と冷やかな関係者も少なからず存在しており、問題の根は限りなく深い。
実務相談
年休残日数が40日以上に?
年休の付与日数は最大40日で、それを超えることはできないと理解していました。しかし、年休の前倒し付与を検討するなかで、年休の繰越し処理をめぐって疑問が生じました。たとえば、6カ月前倒し付与した人の場合、年休残日数の扱いはどう計算すのでしょうか。


