労働新聞 4月21日 第2677号
ニュース
恒常的長時間労働を抑制――厚労省・20年度労基行政
厚生労働省は、平成19年度労働基準行政の重点施策を明らかにした。依然として製造業での偽装請負が後を絶たないことから、事業場内労働者の「混在」状況を的確に把握し、違反が疑われる場合は職業安定行政との共同監督を行う。長時間労働の抑制では、他の年齢層に比較して問題の多い20歳代後半~30歳代の労働者に焦点を当て、労働時間管理改善を積極的に支援する考えだ。20年度より小規模企業において医師による面接指導制度が施行されるため、あらゆる機会を通じて制度の周知を図るなど健康確保対策の充実にも力を入れるとした。
生産増で安衛活動格差広がる――中災防調査報告
景気拡大に伴い生産量や販売量が伸びている企業は、安全衛生管理活動も活発化していることが、中央労働災害防止協会の調査報告書で明らかになった。とくに大企業の取組みが進んでおり、安衛活動における事業場規模間格差がより鮮明になった。中災防は、「中小企業では、生産量が増加すると、安衛活動に時間や人員を割きづらいのでは」と懸念している。
製造派遣先 作業主任者選任怠り送検――春日部労基署
埼玉・春日部労働基準監督署(真壁秀夫署長)は、派遣労働者の死亡災害に関連して特定化学物質主任者を選任していなかった一般めっき業の派遣先・吉野電化工業㈱と同社部長を、労働安全衛生法第14条(作業主任者)違反などの疑いでさいたま地検に書類送検した。同社は特定化学物質の有害性を正社員に教育していたが、派遣労働者には行っていなかった。
労組
春季賃上げ回答・妥結速報(3)
本紙集計――中小・中小企業妥結結果一覧
賃金
男性所定内・ピーク時42.2万円に――厚労省・19年賃構調査
厚生労働省の「平成19年賃金構造基本統計調査(概況)」によると、男性・一般労働者の平均所定内給与のピークは50~54歳42.2万円となり、前年に比べて0.4%増加した。ほとんどの年齢階級で前年比減少するなか、60~64歳では1.4%増とめだった伸び幅を示している。学歴別のピーク時賃金をみると、大卒・院卒が53.5万円、高卒が36.8万円であり、ともに50~54歳層がピークだった。前年調査で初めてダウンした女性・短時間労働者の時間給は2.3%増加し、962円となっている。
追跡レポ
内部通報に外部窓口設置――㈱アウトソーシング
㈱アウトソーシング(本社・静岡市、土井春彦社長、従業員・連結7,684人、単独6,959人)では、4月1日より、労働新聞社と連携した「コンプライアンス・ホットライン」を導入した。内部通報の受付窓口を外部に設けて労働者の通報への敷居を低くすることにより、早めの情報提供と迅速な対応につなげる。コンプライアンスの重要性が叫ばれる折、人材サービス業でのモデルケースとなりそうだ。
人事学望見
使用者の指揮監督下の「休憩」
仕事には、本作業に続く後工程があり、スムーズに流れていればいいが往々にして手空き時間が生じてしまう。仕事をしていないのだから、賃金の支払いを要しない「休憩時間」と見る向きがほとんどだろう。しかし、実作業を待っている時間帯は、休憩のように使用者の支配下から完全に開放され、自由に行動できる時間ではない。労働時間法ではこの間を「手待時間」と呼び、労働時間としてカウントすると規定されている。この手待時間が多いのは、料理店や運送関係で労働者が知らないことにつけ込み、勝手に「休憩時間」として賃金支払いをしない使用者がいるが、賃金不払いとして6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金を科せられるので注意したい。
実務相談
介護のため経路から外れても救済?
介護のため通勤経路を逸脱した社員が、交通事故にあった場合、通勤途上災害制度が適用されるという記事を読みました(本紙2008年2月11日付1面)。私の場合、介護する親族の家は、会社を挟んで、自宅とは反対の方向に位置します。この場合も、親族宅に向かう途中の事故は救済対象になるのでしょうか。


