労働新聞 3月16日 第2721号
ニュース
有期労働法制を見直し――厚労省研究会
厚生労働省は、契約期間の上限見直しや通常労働者との均衡処遇の推進などを課題とした有期労働契約研究会(座長・鎌田耕一東洋大学法学部教授)を設置した。773万人に上る有期契約労働者の有効活用、適切な処遇のあり方について、約1年半にわたり検討し、労働基準法の改正などにつなげる考えである。来年度早々には、有期契約で雇用する理由、賃金制度の適用状況などに関する大規模な実態調査を行う予定だ。
申告とともに告訴事件が増加――東京労働局
東京労働局管内の労働基準法違反に関する告訴・告発事件が増加している。10年ほど前まで年間10件強で推移していたが、近年では平成19年の46件を筆頭に、20件を超えることも珍しくなくなった。労働者への労働法令周知が進んだ結果、労働基準監督署への相談・申告が増加し、これに伴って告訴も拡大している模様だ。経済情勢が悪化した昨年10月以降、賃金不払いなどの申告がめだっているため、同労働局では、今後も増え続ける可能性があるとみている。
店長に休日与えず送検――川口労基署
埼玉・川口労働基準監督署(高橋潔署長)は、洋菓子販売店舗の店長に対し、法定の休憩・休日を与えなかったとして、洋菓子・パン製造販売会社などを労働基準法第34条(休憩)および同法第35条(休日)違反の疑いでさいたま地検に書類送検した。同社は、採用権限などのない店長を〝管理監督者〟として取り扱い、休憩や休日の取得が困難な状況を長期にわたり放置していた。賃金は時間単価に換算するとパートと大差がなかった。
労組
09春闘要求 平均方式で8,737円に――連合集計
連合がまとめた09春闘における労働組合の要求集計によると、組合員の1人平均賃金の引上げ額を交渉する平均賃金方式の場合8,737円(3.05%)となり、昨年同時期の要求額をおよそ1,700円上回っていることが分かった。髙木剛会長は「もっと高い要求になっていいはず。思っていたより低い」と評価。しかし、経済が厳しい状況にある中、全体でみて昨年の要求を上回ったことに対しては「連合の方針を受け止めてよく対応してくれた結果」などと話した。
賃金
定年モデル退職金・大卒2,116万円に――関西経協
関西経営者協会の「平成20年度退職金・年金の実態」によると、大卒の事務・技術労働者の定年モデル退職金は2,116万円となり、2年前の前回調査に比べて6.6%増加した。高卒は事務・技術1,830万円、技能1,702万円で、ともに4%台のマイナスとなっている。退職金制度の形態では、一時金と年金を併用する企業割合が約6割に達した。退職年金がある企業の約4割が適格年金を採用しており、そのうちの64.3%が移行先について「検討中」としている。
追跡レポ
新入社員全員に海外留学制度――クボタ
㈱クボタ(大阪市浪速区、益本康男社長、従業員・連結2万4,464人、単独9,541人)は、2008年度より、総合職の新入社員全員を対象とする語学留学制度をスタートさせた。海外での事業展開を加速させるなか、グローバル人材育成へ、ベースとなる語学力の底上げをめざす。新入社員研修を終え本配属後、米国で1カ月間、ホームステイ先から語学学校に通う。24時間英語漬けの生活を通して、英語でのコミュニケーションへの抵抗感を払拭する。
人事学望見
派遣先による途中契約解除
昨年秋以降、米国発の世界的な金融不安により、わが国の自動車や電機など輸出型産業は大不振に見舞われた。そのあおりをまず第一に食らったのが非正規労働者である。なかでも派遣切り旋風はすさまじく、製造業の多くで働く非正規労働者は雇止めはまだしも途中解約にされるという悲惨な目に遭っている。職と住まい(寮)を同時に失い、ホームレス状態になった者もいる。厚生労働省の派遣先指針によると、やむを得ず途中解約を行う場合には、関係会社などに就業のあっ旋を行うなどの措置を講じるとともに、派遣元、派遣労働者の双方に速やかに通知することとしている。また、派遣労働者に対しては、少なくとも30日分の賃金補償をしなければならない、としている。
実務相談
〝勤務割変更〟なら割増不要か
セミナーで、「休日の振替により1週の法定労働時間を超えたら、時間外割増が必要」と聞きました。当社は1カ月単位変形労働時間制を採っていますが、勤務割の変更という形であれば、割増賃金は不要になりますか。


