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労働新聞 3月15日 第2769号

ニュース

締結事由制限など検討――厚労省・有期労働契約研

厚生労働省が設置した有期労働契約研究会で、有期労働契約の締結事由規制や更新回数にかかわるルール設定が大きな焦点となっていることが、このほどまとめた中間報告で明らかになった。契約更新が10回以上、勤続10年超の有期契約労働者が少なくないことなどから、締結事由の規制について検討が必要とした。更新回数の制限などを設定して、これを超える場合は、無期労働契約と同様のルールに従うのが公平とする考え方も示している。

専門業務と偽り長期派遣――東京労働局が改善命令

東京労働局(東明洋局長)は、派遣期間に制限のない専門業務と称して実際には制限を受ける業務に労働者を長期間派遣したとして、大手派遣会社の(株)スタッフサービス(東京都千代田区)とヒューマンリソシア(株)(新宿区)の2社に対し、事業改善を命令した。2社は、派遣契約には専門26業務のうちの事務用機器操作(5号業務)などと記載していたが、これらに該当しない来客者の受付・案内や金融窓口業務などに従事させていた。これまで各地の労働局が、法違反を是正するよう繰り返し指導していた。

神奈川労働局 卸・小売業の監督を積極化――22年度方針

神奈川労働局(八田雅弘局長)は平成22年度、労働者数30人以上の卸売・小売業に対して立入調査を積極化させる。労働条件明示、労働時間、割増賃金を中心に、有期労働契約や〝名ばかり管理職〟の実態把握にも努める。第3次産業に監督行政の軸足を移すもので、過去10年間の監督データから違反率が極めて高かった同業界が対象として浮上した。

労組

育児休業 小学校就学の始期に拡大――JP労組

日本郵政グループ労働組合(JP労組・竹内法心中央執行委員長)は、法を大幅に上回る内容の育児介護休業制度を会社と近く妥結する。現行「3歳未満の子」としている育児休業要件を「小学校就学の始期に達するまでの子」に拡大、所定外労働の免除制度も新設する。法律上、通算93日以内の付与で済む介護休業は「通算1年以内」に改正し、2人以上の子がいれば現行5日を限度に取得できる子の看護休暇も「10日以内」に改め、正社員などは増加日数分も有給扱いとする方向だ。4月1日から適用する。

賃金

男性所定内給与のピーク41.2万円――厚労省・21年賃構調査

厚生労働省の平成21年賃金構造基本統計調査(概況)によると、一般労働者男性の所定内給与のピークは50~54歳41.2万円となり、前年比2.2%減少した。学歴別にみると、大学・大学院卒50~54歳51.7万円(2.9%減)、高校卒50~54歳35.0万円(3.3%減)となっている。一方、大卒・男性の標準労働者の賃金は、20~24歳21.7万円、35~39歳39.6万円、45~49歳53.6万円、ピークの55~59歳56.7万円などとなり、すべての年齢階級で前年比減少した。短時間労働者の1時間当たり賃金は男性1,086円(1.4%増)、女性973円(0.2%減)だった。

追跡レポ

「危険体感教育」を拡充――椿本チエイン

(株)椿本チエイン(本社・大阪市北区、長 勇社長、従業員・連結5,339人)では、作業現場に潜む危険を擬似体験させる“危険体感教育”に力を入れている。設備の安全化が進む一方で、危険察知能力を持てない若年層の不用意な事故が少なくないことから、若手が理解しやすい方法として導入を進めた。安全推進課が中心となってコンパクトな実験機器を持ち込む出前教室を広域展開し、グループ全体での安全意識の底上げをめざした。客先での危険を想定し、営業・技術社員にまで対象を広げている。

人事学望見

教育訓練と使用者の業務命令権

新入社員教育の季節が到来した。一昨年のリーマン・ショック以来、新卒採用は冷え込んでいるが、今こそ労働力の有効活用をめざして気合いを入れるべきだ、との声も高い。このところ最早珍しくもないが、気合いを入れるのに最も適した研修は、自衛隊体験入隊であるとはいえまいか。この研修については、思想信条の面から労働者は受講を拒否できるという声もある。つまり、労働契約に基づく使用者の教育訓練受講命令権への否定だ。これに対し、業務遂行と直接関係のない思想信条教育は命令権が否定されているが、自衛隊体験入隊研修は、企業にとって、精神力や集団的行動力の養成、協調性の向上に役立つものとして行われており、思想教育に当たらず業務命令として認められるというのが学説だ。

実務相談

1年変形制の賃金清算必要か

1年単位変形労働時間制を採る職場で、繁忙期と閑散期で1日の所定労働時間に変動があります。週3日勤務のパート(出勤する日はフルタイム勤務)を使用していて、通常は1年契約を結んでいます。今回、たまたま本人の希望で6カ月契約を結びました。パートでも、「1年変形制の賃金清算」が必要なのでしょうか。