労働新聞 3月24日 第2674号
ニュース
賃上げ 横這いながら配分に工夫――金属大手が交渉妥結
ほぼ前年並みの水準で妥結した金属大手の08春闘。小幅な賃上げにとどまったため相場形成役としての社会的責任を問う声が上がっている反面、限られたパイを有効に配分して将来につなげようとした努力した形跡もうかがえる。鉄鋼5社は、24時間操業に従事する労働者に報いようと交替勤務に伴う深夜の割増率と1回当たりの休日手当を引き上げる。造船の三菱重工は、職能給の成績部分に原資2000円を充当、業績向上につなげる。電機8社も優秀な人材確保を狙いに、水準改善額を昨年比倍増した
継続雇用者の活用でガイドブック――日化協
(社)日本化学工業協会(冨澤龍一会長)は、継続雇用している高年齢者を効果的に活用するためのポイントを示した「化学工業高齢者雇用ガイドブック」を作成した。継続雇用制度の設計時には定年到達予定者にヒアリングを行い、賃金や労働時間、業務内容に対する要望を把握すべきとした。継続雇用者の労働意欲を維持・向上させるためには、仕事ぶりを適切に評価することが不可欠として、目標管理制度の運用事例などを紹介している。
訪問介護自主点検 待機時間に賃金払わず――向島労基署
東京・向島労働基準監督署(千葉良樹署長)は、訪問介護サービス事業場への自主点検結果をまとめた。5割弱の事業場が待機時間に対して賃金を支払っていなかったほか、移動や研修にかかる時間についても無給とするケースが少なくない。違反がめだつ背景には新規参入業者の増加などが挙げられる。同労基署は集団指導を実施し、法令順守の徹底を求めている。
労組
2008年春季賃上げ回答・妥結速報(1)
本紙集計・主要大手金属産業妥結一覧
賃金
大卒男性45歳58.8万円に――大手企業のモデル賃金
中央労働委員会の平成19年賃金事情等総合調査(速報)によると、大手企業における大卒男性のモデル所定内賃金は、22歳20.8万円、35歳40.0万円、45歳58.8万円、55歳67.2万円などとなった。中高年層での増加がめだち、50歳以上の各年齢で前年比3%台の伸びを示している。一方の実在者賃金は、22歳を除く全年齢で減少し、40歳以上では軒並み4%以上の落込みをみせている。19年の賃金改定額は5,947円となり、率では1.77%となった。
追跡レポ
定年再雇用者に在宅勤務――昭芝製作所
自動車部品メーカーの㈱昭芝製作所(本社・東京都練馬区、三原佑介社長、グループ従業員147人)では、高齢者の高い専門性と技術力を生かすため、「在宅勤務制度」を導入している。通勤負担を減らし、定年後も長く働いてもらうためのシステムだが、週2回は出社し、現場作業者との意思疎通を図る。すべての業務について、高齢者が就労可能か否かを検証、在宅勤務と併用できると判断し、1人の品質管理のスぺシャリストへの適用を決めた。
人事学望見
改正パート労働法がスタート
4月1日からスタートする改正パート労働法では、不安定なパートの身分保障(労働条件)に力点を置いている。労働条件の文書交付による明示義務は、労働基準法上の義務に①昇給の有無②退職手当の有無③賞与の有無が追加された。一方、労働契約の更新については、雇止め基準の改正(平15告示)が行われ、解雇予告について従来の1年以上に加えて「更新3回以上」が付け加えられた。更新について使用者側の怠慢もめだつが、1回でも自動更新すると、正社員と同じく「期間の定めのない労働契約」に転化するため、雇止めでではなく、解雇に相当する。となれば、解雇権濫用法理の適用があり、民事上の争いになる可能性が高いため、十分注意する必要がある。
実務相談
女性も冷凍食品の運搬可能か
冷凍食品を取り扱う会社ですが、人手が足りないとき、女性パートに食品の搬入・搬出作業を手伝ってもらうことがあります。品物を積み重ねると、かなり重くなることもあります。本人が、「平気です。そのくらい、私がやりますよ」という限り、作業に従事させても問題ないのでしょうか。


