労働新聞 2月15日 第2765号
ニュース
新卒者体験雇用に奨励金――厚労省・企業へ1人月8万円
厚生労働省は、平成22年度に限った時限措置として、企業に「新卒者体験雇用奨励金」を支給する。一昨年秋ごろからの金融危機の影響を受け、未就職のまま卒業する高校生・大学生が大幅に増加するとみられているためで、1カ月の体験雇用の機会を提供した企業に、1人当たり月額8万円を助成する。ハローワークにおいて、新卒者の就職支援を行うジョブサポーターも今年度より310人多い928人配置する。
エレベータ設置工事の労災防止へ緊急要請――東京労働局
東京労働局(東明洋局長)は、建設工事現場などでエレベーター設置・解体作業中の死亡労働災害が相次いでいることから、社)東京建設業協会など関係5団体に対し、労災防止の緊急要請を行った。適切な作業計画の作成のほか、作業時の連絡調整の徹底、リスクアセスメントや労働者への教育訓練の実施を会員企業に周知徹底するよう求めた。今後、現場への監督指導を強化し、要請項目の取組み状況をチェックする方針だ。
貸切バス4割が告示違反――八王子労基署
貸切バス業者の4割で自動車運転者の改善基準告示に違反していることが、東京・八王子労働基準監督署(高橋尚子署長)の監督指導結果で明らかになった。平成20年に発生したバス転落事故を契機に貸切バス業者への集中的な立入調査を実施した結果、観光バスで連続運転時間、ロケバスで最大拘束時間の違反が多発している。葬儀の送迎バスでは休日数の少なさなどが問題となった。
労組
賃金制度ない組合 1人平均5000円を要求――UIゼンセン同盟・流通部会
民間最大産別・UIゼンセン同盟(落合清四会長)は、1月27日に名古屋市で開催した第8回中央委員会で10春闘方針を決定した。統一ベア要求を見送った今回、構成人員が最も多い「流通部会」は、現行賃金水準が到達水準を下回り、賃金体系維持分も把握できない正社員は1人平均5000円以上を、一定の同維持分が把握できる組合は格差是正分として500円以上を要求する。スト権を盾にした統一賃上げ闘争を行わない代り、パートなど短時間組合員の処遇改善を全組合が必ず取り組む課題に位置付けた。
賃金
卒男性45歳モデル56.7万円に――中労委・21年賃金事情調査速報
主要大手企業を対象とする中央労働委員会の「平成21年賃金事情等総合調査(速報)」によると、大卒男性のモデル所定内賃金は22歳21万700円、35歳40万5,300円、45歳56万7,300円、ピークの55歳64万3,000円などとなった。30~50歳の各年齢で前年比減少し、とくに40~50歳では2~3%台とめだった減少率を示している。一方、21年度の1人平均賃金改定額は5,077円、1.54%となり、前年に比べて1,072円、0.29ポイントと大幅にダウンした。
追跡レポ
全職場でエコチェック――日本興亜損保
日本興亜損害保険(株)(東京都千代田区、兵頭誠社長、社員数8608人)では、2012年度までにCO2排出量を2006年度比で15%削減する「CO2マイナス15%運動」に取り組み、成果を挙げている。グループ企業も含めた全国700の職場では、取り組むべき活動を一覧にした「エコチェックシート」で毎月、定着・進捗状況を点検。各職場から独自の省エネ手法を募集し、優れたアイデアは全社共有へ。成果を組織別の業績評価に反映させ、本業と同レベルの取組みであることを全社員に徹底させている。
人事学望見
派遣スタッフの時間外労働
派遣スタッフと労働契約を締結しているのは、派遣会社で、スタッフを受け入れている派遣元は単に労務提供サービスを受領しているに過ぎない。ところが、業務遂行中の指揮命令権は派遣先にあるため、休日労働や時間外労働および年次有給休暇の付与に関して、自分たち持っていると誤解している向きが多い。労働者派遣契約の締結に当たっては、派遣先は派遣元と派遣スタッフが締結した36協定の範囲内でのみ残業命令を発することができるということを忘れているためだ。一方、派遣スタッフのほうでも36協定の存在すら知らず、派遣先の支持に従って残業を行っている者が多いのも事実。派遣先責任者は、賃金の支払いのためだけに管理台帳に残業などを機械的に記入するだけでなく、派遣元に通知するとき、36協定の範囲内で残業等が行われている否かを常にチェックしなければならない。
実務相談
限度基準適用なく5割増不要か
当社は建設業を営んでいますが、「工作物の建設等の事業」には時間外限度基準の適用がないと理解しています。この場合も、時間外が月60時間を超えれば、割増賃金率5割の適用があるのでしょうか。限度基準の適用除外事業には、改正法が一部適用されないという話も耳にします。


