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労働新聞 3月2日 第2719号

ニュース

解雇者の自殺防止へ相次いで通達――厚労省・内閣府

厚生労働省と内閣府は、経済情勢の悪化により自殺者の増加が懸念されるとして、都道府県労働局などに緊急の自殺予防対策を相次いで通達した。解雇、雇止めに伴い住居の退去を求められる者が相当数発生するなど自殺の社会的要因の拡大が懸念されるため、公共職業安定所、労働基準監督署における相談業務においてメンタルヘルス不調者が含まれることに注意し、懇切丁寧な対応に努めるとした。医療・福祉機関、弁護士会などとの連携も強化する方針である。

メンヘル対策で中小向け手引書――東商文京支部

東京商工会議所文京支部(岩井隆会長)は、「中小企業のためのメンタルヘルス対策ガイドブック」を作成した。うつ病などの精神疾患発症者に対する迅速・的確な対応を後押しし、退職による人材流出などを防ぐのが狙いで、心の病の早期発見、休職、復職のステップごとに実務上の留意点を示した。就業規則が心の病に対応していないケースが珍しくないとして、休職発令事由や復職後の職務内容などに関する項目を整備するようアドバイスしている。

小規模製造にリスクアセス――広島労働局

広島労働局(落合淳一局長)は、昨年、製造業の死亡災害が3倍に増加したことを重くみて、小規模事業場などに対しリスクアセスメントの導入を積極化させる。自主点検結果から4割の事業場でリスクの見積りや評価結果に基づいた改善対策が行われていない実態が浮き彫りとなった。安全担当者向けの集団指導を強化する一方で、3月末にまとめる予定の導入事例集を活用し、より具体的な情報提供を行うとしている。

労組

自動車ベア4000円で足並み揃う――トヨタなど11労連

トヨタ、日産、本田技研など自動車総連のけん引役を担うメーカー中心の12労連は2月18日、09春闘要求を各社の経営側に一斉に提出した。4,500円以上とした産別方針を踏まえ、三菱自工労組を除く11労連がベア4,000円で足並みを揃えている。同日、産別本部で説明会を開いた中央執行部の西原浩一郎会長は、個人消費の落込みを最大限食い止めて内需拡大につなぐことや、物価の上昇から生活を守ることが要求根拠などと話した。3月18日の集中回答日に向け各社の労使が交渉を重ねる。

賃金

市銀5行の年間賃金724万円に――金融機関の賃金調査

市銀5行における平均年間賃金(賞与・基準外賃金を含む)は724.3万円であることが、銀行労働研究会による金融機関の賃金調査資料で明らかになった。前年と比較が可能な4行平均では748.4万円で、2.0%増加している。一方、地銀62行の平均は669.0万円、第二地銀42行の平均は578.3万円となり、それぞれ0.5%、0.6%減少した。市銀を除く各区分で、近年の増加傾向からマイナスに転じている。

追跡レポ

協力しやすい環境自ら作る――INAXのダイバーシティ推進策

㈱INAX(愛知県常滑市、川本隆一社長、従業員・連結1万5,609人、単体9,299人)では、ダイバーシティ(多様な人材の登用)の一環として女性の活躍を支援する施策を次々に展開し成果を挙げている。モチベーションアップのためロールモデルとなる女性社員をイントラネット上で毎月2人紹介。育児休業取得で、周囲が協力しやすいよう、仕事の棚卸表を作成し円滑な仕事の引継ぎにつなげる工夫も。

人事学望見

雇用保険法改正案を国会に上程

非正規労働者の雇用崩壊に対応するセーフティーネットの構築を主な内容とする改正雇用保険法が今国会に上程されている。平成24年3月31日までの時限立法(雇用保険料率の労使各0.2%ずつの引下げは21年度のみ)だけにかなり思い切った内容となっており、政府の緊急雇用対策を含めた第二次補正予算と連動して、即効性が期待される内容となっている。主な点は、労働契約が更新されなかった有期労働者に対して、受給資格要件を従来の12カ月から6カ月に短縮、再就職が困難な場合には給付日数を60日間延長する、再就職手当の支給要件の緩和並びに給付率の引上げなどとなっている。

実務相談

1年変形期間中の入退社は損か

1年単位変形労働時間制の期間途中で入社・退職した場合、割増賃金の清算が必要になります。結果的には、1年変形制採用のメリットは消えてしまうのでしょうか。退職予定が決まっている人の場合、最初から通常の労働時間制で働かせた方がいいのでしょうか。