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労働新聞 1月14日 第2664号

<08年賃金交渉の論点と展望1>

賃上げ2%台上乗せを――楠田丘氏

08年の賃上げは2%台を強く期待――賃金問題の専門家である楠田丘氏は、本紙に「08年賃金交渉の行方」と題する評論を寄稿し、賃上げ環境の分析結果を明らかにした。賃上げ予測は、生産性と生計費の中間点1.96%が有力としたが、日本社会の発展のために中間点を上回る2%をめざすべきであるとしている。

<08年賃金交渉の論点と展望2~紙上座談会>

日本経団連の紀陸孝・専務理事は「付加価値額増の一部は総額人件費改定に」と指摘、連合の龍井葉二・非正規労働センター総合局長は「経営に公正配分を迫る」と話した

労組

分配構造是正の意欲なし――連合・経労委報告に「見解」

相変わらずの賃金抑制論で、歪んだ分配構造を是正する意欲が感じられない――日本経団連の08年版経営労働政策委員会報告を「賃上げ容認」と報じた一般紙報道を尻目に、連合は否定的見解を発表した。旧日経連による95年の雇用ポートフォリオの主張が今日の格差問題につながったことへの反省がまったくみられないとするとともに、「賃上げが困難な企業も少なくない」とした同報告の記述は「全体として賃金引上げを抑制するための主張」と厳しく批判している。ミクロの論理が突出しすぎで、マクロ経済の足を引っ張る懸念があると訴えている。

賃金

複線型でキャリアパス拡大――シャルレ

㈱シャルレ(兵庫県神戸市、林勝哉社長)は、複線型の資格体系をもとに、独特の賃金表を用いた範囲給を導入している。単線型だった旧制度を改め、特定職種を対象にした専門職コースを設けるなど、キャリアパスの拡大を狙ったもの。年齢給と相対評価に基づく洗替え給を組み合わせていた従来の月例給与を大幅に見直し、等級別範囲給への一本化を図った。極端な変動を抑えつつ、絶対評価によって支給額を決定する複数賃率表を整備している。

追跡レポ

休日訓練・全員参加で役割明確に――大成建設のBCP強化策

大成建設㈱(東京都新宿区、山内隆司社長、従業員9,089人)では、BCP(事業継続計画)への取組みを強化している。昨年11月には、首都圏、関西圏、名古屋圏でグループ企業との連携も含めた大規模訓練を実施している。48時間以内に顧客先を支援に迎える体制づくりをめざしており、休日に全員参加で、本社・支社合同で実施するのが特徴である。1人ひとりの役割を明確にし、訓練を重ねることで、BCPへの認知度、習熟度アップを図っている

人事学望見

誤解が多い賃金端数扱い

賃金カットや割増賃金の支払いに当たって、計算が面倒くさいという理由から都合のいいように処理していないだろうか。労働基準法第24条では、賃金支払いの5原則として①通貨で②直接本人に③その全額を④毎月1回以上⑤一定期日に支払わなければならない、としている。このうち、全額払い違反が生じやすいのが端数処理の段階だ。例えば5分以上30分未満は一律に30分相当を30分以上1時間未満は1時間をカットするとした場合には、実際の遅刻分を上回るカットとなり、全額払い違反を構成する(減給の制裁の場合は別)。事務簡便を目的に1カ月における割増賃金の算出に当たり、時間数の合計で1時間未満の端数がある場合、30分未満を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げることは認められている。

実務相談

慶弔休暇は8割出勤に含むか

私傷病欠勤が続いていたので、年休の出勤率8割をやっと満たすという状況です。ところが、会社は8割を切っているので年休が発生しないという見解を取っています。問題は慶弔休暇の扱いで、「就業規則には業務傷病、育介休業、産休のみ出勤とみなす」と規定してあるので、慶弔休暇は欠勤扱いしたというのですが、こんな処理が法的に許されるのでしょうか。