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労働新聞 12月15日 第2709号

ニュース

割増支払いに代えて有休付与――労基法改正案成立

国会で継続審議となっていた労働基準法改正案が上程後1年8カ月を要して成立した。政府提出案を修正し、割増率50%の適用を義務化する時間外労働時間数を80時間から60時間に引き下げている。修正部分は、今年7月に自民党、公明党の両党が合意したのに続き、さきごろ民主党との合意が整ったため、参議院本会議で可決成立した。施行日は、平成22年4月1日で、中小企業には3年間の適用猶予措置がある。

短時間正職員制度を推進――日本看護協会

(社)日本看護協会(久常節子会長)は、看護職の職場定着を促すため、病院における短時間正職員制度の普及に積極的に取り組んでいる。同制度の導入には病院経営者の意識改革が重要とみて、12月6日、(社)全日本病院協会(西澤寛俊会長)と合同で院長・事務長など向けの研修会を初めて開催した。9月からは5病院を対象にモデル事業を展開しており、来年3月に報告会を開く予定だ。

改正パート労働法 7~9割に是正指導――近畿・関東

全国の労働局で改正パートタイム労働法の上半期(4~9月)の施行状況がそろい始めた。大阪労働局が近畿2府4県の結果を集計したところ、訪問事業所の7割で何らかの問題が発覚したため、助言を行っている。関東に目を移すと、神奈川、千葉の両労働局で9割に是正・改善を求めた。同法への周知が浸透しているとはいい難く、施行後も事業主からの問合せが相次いでいるのが現状だ。広島労働局が独自に実施した調査では、6割の事業所が対策を拒む要因として経費の増大を挙げている。

労組

定昇込み9,000円以上要求へ――JAM09春闘方針大綱

300人未満の中小機械金属関係労組がおよそ85%を占めるJAM(河野和治会長)は12月4日、静岡県で開催した09春闘中央討論集会で「定昇込み平均9,000円以上」とする要求方針の大綱を提示した。内訳は「賃金構造維持分4,500円+物価上昇に見合うベア分と格差是正分などを加味した4,500円以上」で、河野会長は、企業が赤字でない限り生活防衛の意味で要求するとしている。連合およびJCの方針に則って前年基準から2,000円引き上げた18歳高卒初任給は、15万8,000円として要求する。

賃金

大卒男性1.3%増で20万円超へ――厚労省・初任給調査

厚生労働省の初任給調査(平成20年賃金構造基本統計調査〈初任給〉の概況)によると、大卒男性の初任給は前年比1.3%増の20.1万円だった。女性は1.7%増の19.5万円、男女計は19.9万円となっている。高卒男性は16.0万円(0.8%増)、女性は15.4万円(2.3%増)で、大学院卒女性を除くすべての性・学歴で上昇した。大卒男性について、1万円単位の階級別分布をみると、最も割合の高い20万~21万円未満に全体の42.7%が集中している。

追跡レポ

”実践型”研修を提供――OASのインターンシップ制度

コンピューターのソフトウェア開発を手がけるオー・エイ・エス㈱(OAS=東京都千代田区、海野正社長、従業員264人)では、10年間のインターンシップの実績を通じて大学との信頼関係を構築している。2週間の実践的な指導でIT企業の仕事を理解させるやり方が学生、大学双方からの支持を得ており、採用にも結びついている。受入れ担当者に入社2~3年目の社員を配置し、学生をサポートすることで担当者自身の成長にもつながった。

人事学望見

社内貸付金と退職金の相殺

退職金の支給基準や支給内容が就業規則等によって、あらかじめ明らかになっているときは、労働基準法上の賃金に当たる。したがって、法第24条の賃金支払い5原則のうち、通貨、直接払い、全額払いが対象となるのだが、社内貸付金を退職金と相殺するケースは直接払いや全額払い違反となるのだろうか。これについて、本人の自由な意思に基づく場合は合法と解釈されている。同様に、社員の自治組織が貸付けて、退職金で相殺するという方式も認められている。ただ、貸付限度額は、常識の範囲とし、勤続年数に比例するなどの厳格な基準が必要。倒産した山一證券の場合は、株式が紙くず同然となり、退職金との相殺に苦慮するケースもみられたという。もって他山の石とすべきだろう。

実務相談

年休付与基準日は移籍日か

当社では、定年退職者の一部を関連会社へ移籍出向させる計画です。移籍出向者の場合、年休カウントはリセットされ、6カ月後に10日与えればよいと聞きます。しかし年休はそのままの日数をキャリーオーバーさせる方針です。年休付与の基準日は、移籍日とするのが正しいのでしょうか。