労働新聞 2月4日 第2667号
ニュース
100人超から義務化 ―― 一般事業主行動計画・厚労省
厚生労働省は、今国会で次世代育成支援対策促進法を改正し、中小事業主の両立支援に対する取り組みを強化する。一般事業主行動計画の作成・届出について現行法では、常用労働者が300人を超える中堅・大手企業を対象としているが、「100人超」まで拡大する。同時に、作成・届出した同計画の一般への公表と従業員への周知を義務付けて、実効性の確保と内容のレベルアップにつなげる考えだ。
ビルメン業で墜落・転落災害多発――東京労働局
東京労働局(村木太郎局長)が集計した平成19年死亡災害発生状況(速報値)によると、墜落・転落災害が前年に比べて約20%と大幅に増加したことが分かった。昨年1年間の労災死亡者は84人で、このうち墜落・転落災害が45人となり全体の半数を占めている。なかでもビルメンテナンス業で窓ガラス清掃中の災害がめだち、前年比で倍増となる5人に上った。運輸交通業でも増加しているため、同労働局は今後、リスクアセスメントの普及を図り災害減につなげたい考えだ。
コンビニの自主点検 パート6割強に年休与えず――立川労基署
東京・立川労働基準監督署(黒須悟署長)は、管内のコンビニエンスストアに対する自主点検結果をまとめた。パートに年次有給休暇を与えていない企業が6割強、健康診断を実施していない企業は8割に上っている。労働条件の明示では、約半数が法定の基準を満たしていなかった。同労基署は、4月の改正パート労働法の施行をにらみ指導強化を図るとしている。
労組
スト対象に「開発・設計職」――電機連合・08春闘要求を決定
電機連合(中村正武中央執行委員長)は1月24・25の2日間、横浜市で第94回中央委員会を開催して08春闘要求を決定した。昨年から移行した職種基準による個別賃金要求方式に、高付加価値を生む“要”の人材群として「開発・設計職」を位置付け、回答が不満の場合、ストライキなど闘争行動の対象にする「統一要求基準」とした。優秀な人材を惹きつける産業をめざし、賃上げと同様の比重で長時間労働の是正に取り組む観点から、月40時間超で50%とする時間外割増率の引上げも要求する。
賃金
男性普通運転者30.1万円に――全ト協調査
全日本トラック協会の「平成20年版トラック運送事業の賃金実態」調査によると、男性普通運転者の1カ月平均賃金は30万800円だった。けん引運転者38万7,200円、大型運転者35万8,000円となり、3職種とも前年比微減している。一般事業者における男性普通運転者の年齢階層別賃金は20歳代30.0万円、30歳代33.3万円、40歳代34.3万円、50歳代33.6万円などとなった。
追跡レポ
担当を超えた貢献を表彰――NTTデータのTHANK YOU表彰制度
㈱NTTデータ(東京都江東区、山下徹社長、従業員・単独8,829人)は、信頼し合える企業風土・文化作りの一環として、職場や組織の枠を超えて協力した社員を表彰する「THANK YOU表彰制度」を導入した。協力してもらった相手にネット上から感謝の気持ちを「THANK YOUポイント」として送り、累積ポイントの多い社員を四半期に1回表彰する。組織間の表彰制度との二本立てで、セクショナリズムの打破につなげている。
人事学望見
義務的団体交渉と不当労働行為
労働組合法や憲法で保障されている項目(義務的団体交渉項目)について、使用者側が団交を拒否すれば不当労働行為とされる。ところで、労働組合の総元締めである連合は、社会的問題となっている格差是正について、非組合員の問題であっても団交事項とするよう示達している。これについて、有力学説では、労組は組合員の労働条件その他の待遇についてのみ団交権を有し、非組合員についての問題は団交権を有しない。例えば非組であるパートタイマーの労働条件については、義務的団交項目ではなく、使用者が同意した場合のみ行える「任意的団交項目」に過ぎない、としている。ワーキングプア問題から派生した各種格差の是正が団交テーブルに乗るか、注目される。
実務相談
基本給の保障は最低6割か
営業部員を対象に、歩合給の比率を高める方向で考えています。しかし、労組側から、「労基法では、出来高払制の保障給に関する規定を置いている。基本給比率を6割未満に下げることは許されない」と反対の声が出ています。現実問題として、基本給比率の低い会社はたくさんあると思うのですが、法律違反なのでしょうか。


