労働新聞 12月22日 第2710号
ニュース
賃金不払は最賃違反で司法処分――厚労省・適用法令を変更
厚生労働省はこのほど、賃金不払事件を最低賃金法第4条第1項(最低賃金の効力)違反として司法処分するよう全国の都道府県労働局に通達した。今年7月1日に施行した改正最賃法では、法令遵守の実効性を高めるため、罰金額の上限を50万円に引き上げた。労働基準法第24条第1項(賃金不払)違反の罰金額の上限30万円を上回ったことから、適用法令を変更している。
荷主451団体に安全対策要請――東京労働局・関東運輸局
東京労働局(東明洋局長)と関東運輸局(福本秀爾局長)は、トラック運転者の長時間労働の抑制と労働災害の防止には荷主側の理解・協力が不可欠とみて、荷主関係451団体に対して協力要請を行った。運送事業者が労働時間等改善基準告示を順守した運行計画を作成できるように、計画的・合理的な発注を求めた。荷積み・荷卸し中の墜落災害などを減少させるため、施設内への手すり設置など安全対策上の配慮も訴えている。
駅前商業施設 4割で労働条件明示怠る――江戸川労基署
東京・江戸川労働基準監督署(田谷信介署長)は、第3次産業の労働条件確保対策の一環として、駅前商業施設へ自主点検を行った。4割強で労働条件明示が適正に実施されていなかった。36協定の未締結などに加えて、年次有給休暇、健康診断に関する違反も多い。なかでも労働条件明示は、紛争の防止や改正パートタイム労働法などの観点から早急な是正が必要となっている。
労組
モラル的責任もチェック――JSDがCSR指針まとめる
JSD(日本サービス・流通連合、桜田高明会長)は、今後4~5年の間に全加盟組合が取り組むべき考え方を示した「CSR対応指針」を作成した。①従業員重視、②消費者・地域社会との共生、③取引先との公正取引――の各視点に対応する法的、倫理(モラル)的責任をチェックリスト化、社会貢献面の責任も含め冊子化した。法を上回るモラル面は、すでに産別政策に掲げる「均等・均衡」などの各種取組みを優先事項として列挙、全加盟組合が3年以内の取組む。指針は、1月の産別労使会議で配布する。
賃金
多様化進む役割等級制度――08年掲載事例を振り返る
役割等級、仕事基準の採用が進むなかで、導入・運用の手法は多様化している。今年、本面で取り上げた企業事例では、能力基準との併用型や役割の概念を拡大して用いるなど、自社に合わせて工夫を凝らす制度がみられた。人材育成面の要素を強化するため、職種・等級別に能力レベルを体系化し、格付けの定義や評価要素に盛り込む例も 。非正社員を含めた制度統一化や、家族手当の見直し・拡充などの動きもめだっている。
追跡レポ
1カ月のメタボ撲滅プログラムに挑戦――ISIDの健康づくりセミナー
㈱電通国際情報サービス(ISID=東京都港区、水野紘一社長、従業員・連結2201人、単独1073人)は、楽しみながら自分の健康に向き合う体験型の「健康づくりセミナー」を展開している。今年10月には、「メタボ撲滅」に向け希望者50人が個人目標を掲げて1カ月間のプログラムに挑戦した。各地方拠点へも健康管理室が出向いて、階段に貼り出すメタボクイズや機器の体験などを行う同セミナーを実施し、全社で健康づくりへの意識が高まった。
人事学望見
終業後にコンビニでバイト
就業規則において、二重就職や兼業を禁止しているケースが多い。とくに24時間営業のコンビニやスーパーが増えてきていることから、家計補助のため、こっそりこの規定を破っている輩が増えてきているようだ。明らかに就業規則違反となるが、学説では「労働契約上、労働者は一定の時間使用者に対して労務を提供する義務を負うに過ぎず、それ以外の時間をどのように利用するかは原則として労働者の自由である」という立場に立ち、就業規則の規定に合理性を認めていない。ただし、競業する事業や疲労の蓄積によって1の事業主に正当な労働を提供できないような場合には、就業規則の規定に合理性がるとされる。したがって、このようなケースは是正させるか、従わない場合には解雇できよう。
実務相談
平成20年掲載目次一覧
平成20年本欄掲載記事の見出し部分。「労基」「労災」「雇保」「派遣」「健保」「厚年」「その他」の7区分に分類。


