労働新聞 11月16日 第2753号
ニュース
製造流れ作業は除外――改正育介休業法・短時間勤務で省令・指針
厚生労働省は、平成22年4月1日に施行する改正育児・介護休業法の運用基準を明らかにした省令・指針を近く決定する。実施が義務化された所定労働時間の短縮措置は、雇用期間が1年に満たない者のほか、1日の所定労働時間が6時間以下、1週の所定労働日数が2日以下の者を労使協定の締結により対象外とすることができる。業務の性質などを考慮して、同短縮措置が困難とされる業務には、流れ作業や交替制勤務による製造業務などを例示している。
中小向け裁判員制度対応の手引きまとめる――東商
東京商工会議所(岡村正会頭)は、裁判員制度に対応するための就業規則の変更、社内体制の整備を後押ししようと、中小企業向けのガイドブックを作成した。企業規模の小ささを生かして全従業員と面談を行い、一人ひとりの意見を反映した休業規定の整備をめざしているケースや、社外ネットワークを活用して裁判当日の人材不足を補う企業事例などを紹介。さらに、休暇時の賃金を有給・無給の2パターンに分けて、それぞれ規定案を提示している。
滋賀県など 保育士の無料紹介スタート
滋賀県と大津市は12月、全国の自治体に先駆けて保育士の無料職業紹介所「保育人材バンク」を開始する。同県内の多数の保育所で保育士の確保が難しくなっているためで、(社)滋賀県保育協議会に委託して子育て・介護などの理由で退職した保育士資格者向けに情報提供を含めた就労支援を行う。同県内公立・民間保育所247園の人手不足を解消し、待機児童の減少につなげる狙いだ。年度途中に入所する児童が少なくなく、以前から短時間・一時的な勤務ができる保育士を望む声が多かった。
労組
2010春闘 ”働き方別”交渉の起点に――連合
連合は来春の2010春闘を、企業別から「働き方別」の労働条件交渉に舵を切る初年度と位置付けた。團野久茂副事務局長が11月2日の春闘説明会で明言したもので、個々の労働条件は産別までの扱いとし、連合はそれら交渉結果のすべてを吸い上げてベースを作り、例えば「自動車・35歳・生産労働者」「鉄鋼・35歳・生産労働者」のように、職種を大きく括った形であるべき賃金や労働時間を示す方向に改定していく。非正規労働者の急増で、労働市場が外部型に大きく変化している状況に対応するのが狙い。
賃金
大卒事務20.8万円に――日本経団連・決定初任給調査
日本経団連の「2009年3月卒新規学卒者決定初任給調査」によると、大卒・事務系の初任給は20万8306円となり、回答企業における対前年上昇率は0.09%増だった。同・技術系は20万9752円、0.11%増となっている。前年比0.5~0.6%台の伸び率を示していた07年および08年調査に比べると、ともに微増にとどまった。一方、前年の初任給額を据え置いた企業割合は87%に及んでおり、04年以降続いてきた減少傾向から増加に転じている。
追跡レポ
「ゆとりとやりがい」を規定化――富士ソフト
富士ソフト(株)(神奈川県横浜市、白石晴久社長、従業員6,058人)では、「ゆとりとやりがい規定」を策定し、社員のワーク・ライフ・バランス実現を支援する会社方針を明確にすることで、両立支援制度の利用拡大につなげている。広報誌で、制度の利用方法や社員の育児体験などを積極的に取り上げることで職場全体の理解も進み、3年間で男性10人が育児休暇を取得している。平成21年度「均等・両立推進企業表彰(ファミリーフレンドリー企業部門)神奈川県労働局長優良賞を受賞した同社の取組みを紹介する。
人事学望見
改正育児介護休業法の先行施行
改正育介法は、今年7月に公布され、施行は公布後1年以内ということになっている。ところが、9月30日に一部先行施行されているものがあるが、あまり話題になっていない。1.厚生労働省の勧告に従わない違反企業の公表、2.虚偽の報告を行った企業に対する20万円以下の過料、3.都道府県労働局長による援助制度――がそれだ。改正法の施行は、来年6月末が有力視されているが、同年4月1日からは、中立性の高い第三者機関に援助してもらい、労使双方に対して「調停」が開始される。改正法は、少子化対策のさらなる拡充強化を狙ったもので、とくに父親が育児休業を取得しやすい環境整備に力を入れている。パパ・ママ育休プラスもその1つで、現行の父母ともに育休を取得できる期間の1年を1年2カ月にプラスしている。
実務相談
36協定の限度超える割増率は?
当社では、2カ月サイクルで勤務スケジュールを組む関係で、時間外・休日労働(36協定)の時間外上限(特別条項付)も2カ月単位で協定しています。1カ月単位では特別条項を発動せずに月45時間を超える時間外労働が可能ですが、この場合、割増賃金率はどのように考えればよいのでしょうか。


