労働新聞 11月10日 第2704号
ニュース
2012年問題への対処急務――厚労省が見通し
厚生労働省は、今後の高齢者雇用対策のあり方についての「論点」を明らかにし、「2012年問題」への対応の必要性を訴えた。団塊の世代が65歳に達し始めるのが2012年で、以後3年間で約640万人の高齢者が60歳代後半に達するとしている。新たに約80万人分の雇用が必要となり、働く場の確保が求められるという。企業は、65歳を超える高齢者の雇用拡大に努力すべきではないかと指摘している。
全国規模で後継者発掘支援を――大商が事業承継で要望
大阪商工会議所は、中小企業の事業承継支援に関する要望書をまとめ、麻生首相や中川財務大臣らに提出した。全国の事業承継支援センターで展開している、後継者不在企業と開業希望者のマッチング支援が、同一地域内の運用にとどまっているため、全国規模で行えるようデータベースの構築などを求めた。平成21年度税制改正で創設される非上場中小企業株式の相続税納税猶予制度にも触れ、株式を生前贈与した場合も制度の対象に含めるよう訴えている。
手待ち時間を休憩扱い――東京・三鷹労基署
東京・三鷹労働基準監督署(多田信克署長)は、管内の美容院に対する集団指導を実施した=写真。自主点検結果から2割の事業場で法定の休憩時間を満たしていなかったほか、労働条件明示の不備など労務管理上の問題点が明らかになった。集団指導では、手待ち時間が休憩時間ではないことなどを強調。現場責任者に正しい法令知識を教育するよう求めている。
労組
09春闘 物価分の確保は「当然」――連合討論集会
09春闘を「物価春闘」と位置づける連合は10月30日、決定した「基本構想」について話し合う中央討論集会を開催した。物価上昇に見合う「ベア」を通じて実質生活を維持するとした考え方に産別から異論の声は上がらず、業績が厳しくても、“マクロの視点”で内需拡大につながる要求を策定する意思を共有した。髙木剛会長は「物価分のヘッジ(リスクの回避・低減の工夫)は当然。それができない労組であってはならない」と訴えるとともに、世界金融危機を背景に、企業に発想転換を迫る考えも明かした。
賃金
教員給与に年俸制を採用――首都大学東京
首都大学東京(東京都八王子市)は、全教員を対象に5年間を基準とする任期制を採用する一方、処遇面では職務基準の年俸制を採用している。基本給に加え、職務の困難さ、責任度合などを反映する職務給を設けることで、教授、准教授などの職務によって異なる給与表を適用。月例給与部分の昇給には評価による格差はつけないが、賞与に相当する業績給には年度評価に基づいて±15%の変動を行う。全学共通の評価指標として教育、研究、組織運営、社会貢献の4要素を設定し、最終的に4段階評価を実施している。
追跡レポ
有休制度工夫しWLB推進――熊谷組
㈱熊谷組(東京都新宿区、大田弘社長、従業員・単体2542人、連結3798人)では、4月より、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)施策を拡充した。積立て年休を使って、配偶者の育児休業期間中に連続で最大20日間取得できる有給の育児短期休業制度を新設し長期に休業し難い男性社員の育児参加をアシストする。1年に3日まで取得可能なボランティア特別有給休暇制度も導入し、社員の社会貢献と自己実現への思いを支える。
人事学望見
労災保険の特別加入とは何か
労災保険は、事業者に使用される「労働者」の保護を目的とするものだから、事業主や自営業者などは本来適用除外となる。しかし、これらの者でも「作業の実態、災害の発生状況からみて労働基準法の適用労働者に準じて保護することが適当である者かどうか」などを考慮して、労災保険制度を適用する場合がある。これを特別加入という。加入できるのは①労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託する中小事業主②中小事業主が行う事業に従事する者③常態として労働者を使用しない土木、建築その他一定の事業を行う1人親方その他の自営業者④国内の団体または事業から派遣されて海外において行われる次行に従事する海外派遣者などとなっている。中小事業者は常時300人(金融業、保険業、不動産業、小売業の場合は50人、サービス業、卸売業は100人)以下が対象。
実務相談
最賃減額制度で基準緩和か
最低賃金法が改正され、身障者等の適用除外の仕組みが「減額申請」に変わったと聞きます。当社には断続業務に従事する社員がいますが、減額申請する場合、以前と比べて基準が緩やかになったのでしょうか。


