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労働新聞 12月1日 第2707号

ニュース

能力・成果主義が一因に――男女間賃金格差

厚生労働省が設置した「変化する賃金・雇用制度の下における男女間賃金格差に関する研究会」(今野浩一郎座長)は、男女間の賃金格差を拡大させている要因を明らかにした調査結果をまとめた。近年の賃金制度改定の流れが職務や成果重視へシフトしていることや、女性の部課長人材の育成に時間が掛かっていることなどが、格差をもたらす要因としている。同研究会では、同調査結果などに基づき格差解消に向けた効果的な対策を提示する考えである。

港湾運送派遣で事業停止命令――東京労働局

東京労働局(東明洋局長)は、労働者派遣法で禁止されている港湾運送業務への派遣など違法行為を日常的に行っていた人材派遣業㈱稲生物流企画(大西康廣社長、東京都大田区)に、事業停止命令と改善命令を出した。同社は平成19年2月からの約1年半にわたり、神奈川県内の港湾倉庫などに労働者を派遣し、荷さばき業務に従事させた。関連会社の労働者など、雇用関係のない延べ約2,500人を倉庫内作業に送り出すなど、職業安定法違反となる労働者供給も行っている。

羽田空港 商業施設の9割で違反――大田労基署

東京・大田労働基準監督署(小林敏郎署長)は、羽田空港内の商業施設およびその他の空港関連施設に対する監督指導結果をまとめた。商業施設の9割で法令違反が発覚している。36協定の未届など労働時間関連の違反が7割と最多で、割増賃金の不払いなども半数を超えた。事業場の多くが労働時間を適正に把握できていないことが要因の1つで、その他の施設でも同様の傾向が強い。来年、全商業施設に集団指導を行う方針である。

労組

5つの共闘連絡会議が発足――連合09春闘へ

連合は11月20日、37産別からなる新共闘組織を発足させた。09春闘を闘争の枠組み転換への起点と位置付け、「金属」「化学・食品・製造等」「流通・サービス・金融」「インフラ・公益」「交通・運輸」の5つの共闘連絡会議を設置した。当面、連合として初めて作った「賃金指標」を踏まえながら、実践に向けた議論および情報交換を行う場とする。国の賃金構造基本統計調査を基に作成した同指標は、標準産業分類の中分類で示した業種ごと、第1~3四分位の範囲で規模別に基本賃金を一覧にしている。

賃金

世界共通の職務等級運用 トレンドマイクロ

トレンドマイクロ㈱(東京都渋谷区、エバ・チェン代表取締役社長)は、全19ランクのグレードに基づく職務等級制度を導入している。賞与3カ月分を含む基本年俸のレンジをグレードごとに設定し、年度末の評価結果に基づいて改定を行う。現行額の高さと評価のマトリクスで昇給率を決めるもので、評価は目標管理の結果を相対分布に基づいて4段階に区分している。一方で360度評価も活用しており、能力開発目標に反映させるなどにより、中長期的視野での成長を促している。

追跡レポ

男女格差払拭し均等推進――星光工業

茨城県取手市に主力工場のある中小金属プレス加工業の星光工業㈱(本社・東京都港区、渡邉健社長、従業員89人)では、“ポジティブアクション”を推進し、女性労働者の戦力化を実現している。男女差別意識の払拭、機械化の促進などで職域を拡大し採用増につなげた。目標値の設定、教育機会拡充などにより管理職の女性比率は3年間で6%から20%に上昇。「均等・両立推進企業表彰」平成20年度茨城労働局長優秀賞を受賞した同社の取組みを紹介する。

人事学望見

なぜ減給制裁は厳しいのか

就業規則には、従業員の職務規律違反に対して制裁項目を規定している。このうち減給制裁については、労働基準法によって厳しい制限がなされている。1事案について平均賃金1日分の半額、総額で1賃金支払期の10分の1を超えた制裁をしてはならないというのがそれ。なぜ、わざわざ法律によって規制しているかといえば、賃金は労働の対価であるからだ。つまり、すでに労働者が労働を提供したものに対して支払われる賃金を削るということになり、一定の制限が必要というわけ。なお、遅刻や早退など労働を提供しなかったときは、ノーワークノーペイの原則によりその分を賃金カットできる。減給制裁と賃金カットは遅刻という同じ案件であっても、次元が異なるため二重処罰にはならない。

実務相談

出向へ切り替えると違法か

「2009年問題」への対応策の1つとして、派遣契約を出向契約に切り替える案が浮上しています。しかし、「偽装出向」とみなされると、法的な問題が生じると聞きます。偽装出向とは具体的にどんな形の契約形態を指すのでしょうか。