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労働新聞 11月23日 第2754号

ニュース

新卒者支援を重視――厚労省・緊急雇用対策で通達

厚生労働省は、雇用失業情勢が過去最悪の状況となっているため、緊急雇用対策の実施について都道府県労働局長に通達した。来春新卒者の就職環境改善に向け、高卒・大卒就職ジョブサポーターを大幅増員し、合計618を全国配置する一方で、事前通知制度や企業名公表制度を活用した採用内定取消し防止対策の徹底を図る方針だ。雇用調整助成金の支給要件緩和・支給事務の迅速化、偽装請負と派遣契約の中途解除に対する指導監督の強化なども併せて推進する。

派遣先の使用者性テーマに議論――全労委総会

第64回全国労働委員会連絡協議会総会が11月11~13日に東京都内で開かれ、労働組合が派遣労働者の直接雇用などを議題とする団体交渉を求めてきた場合の派遣先企業の対応、使用者性について議論を交わした。正当な理由なく派遣先が派遣契約を中途解除し、派遣労働者が解雇されたケースについては、派遣元とともに就労確保に向けた義務を有し、派遣先にも団交応諾義務があるとの見方がめだった。

改正労基法 8割で対応決まらず――愛知経協

愛知県経営者協会(山田隆哉会長)は、平成22年4月1日に施行される改正労働基準法への対応状況をまとめた。労使協定により1カ月60時間超の割増賃金の引上げ分に代えて有給休暇を付与するなど、何らかの対応を決定している企業は今年7~8月時点で2割に過ぎず、残りの8割は未定の状態にあることが分かった。同経協は、労使間協議がまだ行われていない段階か、協議中の可能性が高いとみている。

労組

2010春闘賃上げ要求「5000円以上」に――連合・中小共闘方針

連合は11月10日、2010春闘における「中小共闘」方針を決定した。賃金カーブを算定できる組合は賃金改善分として「500円以上」、カーブ算定が困難な組合は「5000円以上」を要求目安としている。経済環境が厳しく統一要求基準を掲げる状況にはない(古賀会長)として統一ベア要求を見送った今回、300人未満が対象の中小共闘については実質的なベア要求といえる目安を掲げた。産業・規模間格差を縮める強い思いの表れで、企業内の賃金体系上の歪みや賃金分布の偏り是正などでの対応も可能とする。

賃金

7割が職務・職種を基本給決定要素に――厚労省・就労条件総合調査

厚生労働省の平成21年就労条件総合調査によると、非管理職の基本給について「職務・職種など仕事の内容」を決定要素とする企業は71.8%に達した。「職務遂行能力」、「年齢・勤続年数」などを上回り、6つの選択肢(複数回答)のうちで最も高い割合を示している。前回の13年調査で6割を超えていた「業績・成果」は、4割台に後退した。一方、賞与については支給企業の58.9%が「業績・成果」を基準に決定しており、具体的な内容では30.4%が「短期の個人の業績・成果」としている。

追跡レポ

メンヘル対策 定時面談で早期発見へ――オリンパスソフトウェアテクノロジー

オリンパスソフトウェアテクノロジー(株)(東京都新宿区、天野常彦社長、従業員521人)は、SE(システムエンジニア)の“メンタルシック(心の病)対策”として、トップ直轄のメンタルケア相談室を設置し、技術系出身の専門スタッフが的確にサポートしている。一人ひとりの社員に向き合い支援する姿勢を明確にし、早期発見に向け、毎月のストレスチェック、定期的な面談を実施し休職者を減少させた。休職者対策でも、面談フォローを実施し休職期間の短縮につなげ、職場復帰率は8割に達している。

人事学望見

派遣と出向の違いは?

出向も派遣も受入先の指揮命令を受けて、労務の提供を行うので、指揮命令と労務の関係においては、両者は非常に酷似している。しかし、派遣は、派遣先と労働者の間に労働契約は存在しない。一方、出向は元と先に二重の労働契約が存在する。また、派遣契約の目的は、労働者の労務を提供することにより、金銭的利益を得ることを直接の目的としているのに対し、出向は金銭的利益を得ることを主たる目的とはしていない。派遣は禁止されている労働者供給を一定の条件のもとに業として営むものである。一定の条件には、常用雇用労働者の雇用の場を奪う事態が常態化しないように、期間制限があり、派遣労働者そのものの安定雇用をめざす「直接雇用義務」がある。このようなしばりから逃れるために派遣とよく似た出向を偽装しているケースが後を絶たない。

実務相談

派遣先へ個人情報を提供?

派遣先の管理職から、当社が派遣している女性派遣労働者の携帯電話番号について照会がありました。「休日、急に連絡が必要な場合もあるから」というのですが、問題ないでしょうか。派遣先は指揮命令権を持ち、派遣労働者と特別の関係にあるので、情報の提供もやむを得ないのでしょうか。