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労働新聞 11月17日 第2705号

ニュース

派遣先に求償権行使を徹底――労災保険法改正へ

厚生労働省は、派遣労働者の労働災害増加に対処するため、派遣先に対する第三者求償の徹底を図る方針である。派遣先へ立入検査を行う権限など、新たな規定を盛り込んだ改正労災保険法を、開催中の臨時国会に上程する意向としている。第三者行為災害による求償決定件数は、平成18年度で1万5,008件、決定金額は約133億円に上る。企業が求償に応じない場合は、民事訴訟となる可能性がある。

全国重要事件は中労委で初審を――全労委総会で議論

第63回全国労働委員会連絡協議会総会が11月5~7日に東京で開かれ、不当労働行為審査事件における中労委と都道府県労委の役割分担のあり方について、議論が白熱した。全国的に重要な問題について中労委が初審を行う「優先管轄」を、審査の迅速化・的確化の観点から積極的に行うべきとの意見が、労働側を中心に噴出。これに対して使用者側や公益側は、「再審査の道がなくなる」「重要性の判断要素が不明確」などと指摘し、運用に対して慎重な判断を求めている。

フルパートの〝過労死〟で送検――金沢労基署

石川・金沢労働基準監督署(久保貞人署長)は、過重労働が原因とみられる女性フルタイムパートの死亡災害を契機に発覚した36協定違反などで、業務用食品製造業の㈱ナチュラルシェフと同社代表取締役を労働基準法第32条(労働時間)違反の疑いで金沢地検に書類送検した。パートに月最大130時間の違法な時間外労働に従事させたうえ、健康診断を4年間も実施していなかった

労組

労働面の世界規範に調印――高島屋労使が日本初

百貨店・高島屋の労使と国際産業別労働組合のUNIおよびJSD(日本サービス・流通連合)の4組織は11月11日、日本の企業では初めて、ILOが掲げる中核的労働基準をベースにした企業の行動規範「グローバル枠組み協定」にスイス・ニヨンのUNI本部で調印した。同協定は、多国籍企業が国境を超えた労働分野のCSR(企業の社会的責任)を重視した健全経営を労使共同で宣言するいわば「世界公約」。高島屋のブランドイメージが、労働の面でも世界的に高まった。

賃金

大卒・非管理職35歳32.9万円――関西経協・標準者賃金調査

関西経営者協会の「平成20年度標準勤続者賃金と諸手当」調査によると、大卒・非管理職の標準勤続者賃金は22歳20.2万円、35歳32.9万円、45歳39.5万円、55歳43.6万円だった。管理職は35歳38.4万円、45歳48.3万円、55歳55.2万円などとなっている。前年調査に比べて非管理職の35歳、55歳が微増した一方で、管理職は軒並み減少している。

追跡レポ

家庭での省エネ推進に報奨金――ファンケルのECOプラン

㈱ファンケル(横浜市中区、成松義文社長、社員693人)では、非正社員も含むグループ全従業員を対象に、家庭とオフィスでの新たな取組みを柱とする“ECOプラン”を展開している。家庭で電気とガスを節約し、CO2の排出削減に貢献した社員にそれぞれ5,000円の報奨金を支給する。本社や研究所など役員のいる施設のCO2削減目標が未達の場合に全役員の報酬を減らす制度も導入し、全階層での参加意識の向上につなげている。

人事学望見

景気後退と製造派遣の09年問題

製造派遣および業務請負業界は、景気後退によって輸出が不振となったため、契約解除が続出し苦境に立たされている。加えて来年(2009年)は、一般派遣と同じく最長3年の派遣可能期間が初めて到来するため、派遣先の直接雇用義務という難問を抱えている。直接雇用されれば、自己の労働者を派遣先に引抜かれ、事業の基盤を失う恐れもある。しかし、問題は派遣先も直接雇用に比べいろんなメリットのある派遣労働者を活用したいという思惑があり、心配は無用といったところ。派遣可能期間が経過すると、3カ月のクーリング期間を挟めば、また再契約できるとするのが派遣元・派遣先の考え。この際、クーリング期間だけ、契約社員として派遣先が直接雇用すれば中断は発生しないが、当局はこうしたケースは支配従属関係が認められ、労働者供給業であり職業安定法違反としている。こうしたもろもろの難問を抱えるのが2009年というわけで、09年問題という。

実務相談

12日連続勤務は違法か

当社では、1年単位変形労働時間制を採用しています。業務繁忙を予定していない期間(特定期間以外の期間)に、突発的な事情で休日出勤させざるを得なくなりました。土・日ともに出勤させると、2週にまたがり12日連続勤務となります。これは、法律違反となってしまうのでしょうか。