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労働新聞 10月13日 第2700号

ニュース

脱法行為を厳しく監視――09年問題

厚生労働省は、物の製造業務派遣にかかわる「2009年問題」への対応方法について都道府県労働局長あて通達した。派遣の終了と開始の間のクーリング期間(3カ月)を経過すれば、新たに労働者派遣の役務の提供が受けられるとする取扱いについて、「労働者派遣法の趣旨に反する」とし、直接雇用か請負に改めるべきであるとしている。派遣労働者を一時的に直接雇用して、後に再度派遣労働者として受け入れる場合は、違法な労働者供給に該当する可能性があるとした。

過労死発生企業、有所見者に事後措置行わず――監督結果

東京労働局(東明洋局長)は、過労死など過重労働による健康障害発生事業場を対象とした臨検監督結果をまとめ、被災労働者に対する不適正な健康管理の実態を明らかにした。直前の健康診断で「有所見」となったあとも、医師の意見聴取や労働時間短縮などの必要な措置を講じていない事業場が7割に上り、医師による面接指導の実施率も3割程度にとどまった。労働時間管理面では、8割で違法な時間外労働が発覚している。

労働時間 7割で授業外把握せず――渋谷労基署

東京・渋谷労働基準監督署(田中和三署長)は、私立の教育機関に対する自主点検結果をまとめた。小・中・高校、各種専門学校、大学・短大と3つに分けて実施した。小・中・高校では、7割で教職員の授業以外の労働時間を明確に把握していなかった。割増賃金を適切に支払っていない事業場も4割を超えており、21年度に集中的な監督を実施する。今年度は各種専門学校に立入調査を行い、大学・短大では集団指導を行う。

労組

9項目の政策協定締結――連合と民主党

政権交代の秋に――。連合と民主党は10月2日、内需主導型経済システムへの転換や雇用におけるセーフティーネットの整備・拡充など9項目の重点政策が並ぶ政策協定を交わした。同日東京都内で開催した連合の第53回中央委員会の会場で調印式に臨んだ民主党の小沢代表は「両組織が共有する理想の実現には政権を現実に負託されねばならない。唯一の手段は選挙」などと話し、675万組合員の総力結集を決議した連合に、来る衆院選での全面支援を要請した。

賃金

管理職登用に立候補制――ヤマト運輸

ヤマト運輸㈱(東京都中央区、木川眞社長)では、一定の要件を満たせば誰もがチャレンジできる役職立候補制を導入している。管理職である業務役職者への登用に向け、半年間の研修を通して学んでもらい、筆記試験によって合否判定を行うもの。認定後は、原則として3年以内にエリア支店長などの役職へ任命していく。同社では、一般社員層に対して資格等級などの格付けをしない独自の人事運用を行っており、同制度による認定を管理職になるための必須要件とすることで、自律的なキャリアアップを促している。

追跡レポ

派遣スタッフの”やる気”を醸成――相川商事

人材サービス業中堅の川相商事㈱(大阪府門真市、川相政幸社長、従議員・パート・アルバイト含み1,100人)では、派遣スタッフのステップアップを支援する各種制度を整備・再構築した。資格取得制度の拡充などのほか、昇格などにつながる「スタッフ評価制度」を見直した。新たに勤務実績、社内セミナー参加などの積極行動に対してポイントを付与し賞与額に反映する。ハードルを下げることで、より多くのスタッフのやる気の醸成と定着をめざした。

人事学望見

労働者の無知と残業額固定制

残業額固定制は広く普及しているが、その多くが法違反となっているのが現状だ。判例では「労使間で残業額固定制を合意したものであれば、その合意は定額である点で、労働基準法第37条の趣旨にそぐわないことは否定できないものの、直ちに無効と解すべきものではなく、通常の賃金と時間外・深夜割増賃金部分が明確に区分でき、通常の賃金部分から計算した時間外・深夜割増賃金との過不足額が計算できるのであれば、その不足分を使用者が支払えば足りると解する余地がある」(徳島南海タクシー事件=最高裁三小決定)としている。ところが、実際は残業額の固定部分を超えた時点以降の残業代は「足切り」と称して支払わないケースが多い。ために不払い残業として摘発されている。

実務相談

派遣からも賃金控除可能か

派遣労働者の賃金計算にミスがあり、過払い分を返還してもらうことになりました。これを機会に、賃金の控除協定を整備し、清算事務の簡便化を図る方針です。しかし、派遣労働者の場合、賃金控除に関して厳しい指導が実施されているという話も聞きます。どのような点に注意すべきでしょうか。