労働新聞 10月26日 第2750号
ニュース
苦情処理・人事担当者が対応――厚労省が育介法で通達
厚生労働省は、9月30日に施行した改正育児・介護休業法の紛争処理部分に関する運用基準を、都道府県労働局長に通達した。事業主と労働者間で主張が一致せず紛争が生じた場合、本来、自主的な解決が望ましいことから、労使で構成する苦情処理機関に処理を委ね以外に、職業家庭両立推進者、人事担当者が相談に当たるよう努めるとした。都道府県労働局長への紛争解決援助については、労働組合などの第三者は関係当事者になれないとしている。
適正賃金管理へ手引書――全国建設業協会
(社)全国建設業協会(淺沼健一会長)は、建設現場労働者の適切な賃金管理を後押ししようと、「建設現場の賃金管理の手引」を作成した。賃金台帳の未作成や、労働時間を正しく把握していないために記載上の不備があるケースがめだつとして、労働時間の把握方法や、賃金台帳作成上の留意事項などを示している。労働者に出来高給制を適用している場合には、時間外手当の支払いや労働基準法に基づく保障給を徹底するよう訴えた。
週49時間残業させ送検――松山労基署
愛媛・松山労働基準監督署(明星司署長)は、36協定を届け出ずに長時間残業させていた防水工事会社の営業部長ら2人を労働基準法第32条(労働時間)、同35条(休日)違反の疑いで松山地検に書類送検した。同社の支店で発生した過労死事案をきっかけに捜査を開始したところ、従業員4人に対し1週当たり最大49時間の時間外労働に従事させていたことが判明した。
労組
介護労働者処遇改善はわずか6,000円――NCCUが調査
報酬は3%アップしたが、介護労働者の処遇改善は基本賃金でわずか平均6,000円――UIゼンセン同盟・日本介護クラフトユニオン(NCCU・河原四良会長)が、今年4月の介護報酬改定が現場労働者の処遇にどう反映したか緊急調査した結果で、「2万円」などと言われていた事前の改善予測を大幅に下回った。とくに月給制労働者のおよそ7割が「不満」と答えており、政権党となった民主党マニフェストにある「賃金月額4万円引上げ」などの確実な実行を求めている。10月16日の定期大会で記者発表した。
賃金
09年大手の賃上げ率1.85%に――日本経団連・昇給・ベア調査
日本経団連の「2009年1~6月実施分、昇給、ベースアップ実施状況調査」によると、組合員平均の賃上げ額は5,736円、率では1.85%となった。前年の6,662円、2.09%に比べて、金額で926円、率では0.24ポイントと大幅に減少している。回答企業における昇給およびベースアップの有無については、「昇給実施・ベアなし」との回答が最も多く、全体の86.3%を占めた。
追跡レポ
緊急時の在宅勤務可能に――日本ユニシス・インフルエンザ対策
新型インフルエンザの国内での本格的な流行が懸念されるなか、ITソリューションビジネスを展開する日本ユニシス(株)(東京都江東区、籾井勝人社長、グループ社員9,639人)では、感染拡大状況の段階別に、同社独自規定で定める被害の危険度(3段階)によって細かく発令する行動計画を策定し、迅速な対応につなげている。感染拡大期には、全員が在宅勤務を利用できる体制も確立eラーニングで情報の周知と意識徹底を図っている。
人事学望見
自由化派遣スタッフの受入れ
労働者派遣には、期間制限のない政令26業務と原則1年、労働者代表からの意見聴取という手続きを経て、最長3年という期間制限のある自由化業務の2つに別れている。いずれも一定期間を経て直接雇用義務が生じるが、その前に確認しなければならないことがある。自由化業務における期間制限の問題である。期間制限は常用労働者の雇用を保障するために設けられているもので、カウント開始は「同一の業務」に最初に受け入れたスタッフが起点となる。同一の業務は、班、係を最小単位としている。例えば、Aさんを受け入れた1年後にBさんを同一の業務に受け入れた場合、1年経過したAさんの受入れ時点が起点となり、Bさんの最長期間は2年になってしまう。これは、派遣スタッフ、派遣会社を代えても同じ扱いであることに注意しなければならない。直接雇用の申入れが不振に終わり、再び派遣スタッフを受け入れる場合には3カ月のクーリング・オフが必要となる。
実務相談
休業手当で平均賃金が低下?
当社では、受注量減少に合わせ、今後、月に3~4日程度、操業停止日を設ける予定です。休業手当6割を支払いますが、平均賃金の計算はどうなるのでしょうか。計算ベースとなる月間の賃金そのものが低下すると、月を追って平均賃金も下がっていきます。問題ないのでしょうか。


